Mission 03 安定供給を維持するために、日々、あらゆる手段を尽くす。それが僕たちの使命だ。 新留卓

新留 卓

扱う商品の幅広さが「食料原料本部」の特徴

僕が所属している部署は、実は他部署に比べて少々特殊です。「砂糖・原料本部」ならば砂糖や糖化製品、調製品など、「畜産原料本部」ならば牛肉・豚肉…というように、各事業部の扱う商品が明確なのですが、「食料原料本部」は営業担当によって異なります。果汁を専門に扱っている人もいれば、乳製品専門の人もいるという、バラエティに富んだ部署なのです。そんな部署の中で僕が扱っている商品は「乾果物」。具体的には、アーモンドやくるみなどの「ナッツ類」や、レーズンやマンゴー、パパイヤなどの「ドライフルーツ」を世界各地から輸入しています。たとえば、スーパーマーケットのおつまみコーナーに並んでいる袋詰めのナッツや、コンビニのお菓子コーナーなどにも、僕の買いつけた原料が使われています。製品を店頭で見かけると、嬉しくてついつい買い込んでしまいます(笑)。

原料を安定供給するために、あらゆる手を尽くす

僕たちにとっての最大のミッションは、「高品質な原料をお客様の元へ安定供給すること」です。そのため、担当商品の中に需要と供給のバランスが崩れそうな原料があれば、先回りをして自らサプライヤー(供給元)を探すこともあります。たとえば、ここ最近国内での需要が増えているアーモンドやくるみも、近い将来供給が難しくなるかもしれないという危険にさらされていました。そこで、数ヵ月もの期間をかけて新しいサプライヤーを開拓し、ついに取引契約を結ぶことができたのです。しかし、新たな契約先を見つけることができたからといって、お客様が積極的に受け入れてくださるわけではありません。これまでのサプライヤーから別のサプライヤーに切り替えることで、品質面・安全面に影響が出るのでは…というリスクを恐れる気持ちは、僕にも痛いほど分かります。そんなとき、僕はポイントを絞ってお客様に伝えるようにしています。国内での需要が増えていること。多くのサプライヤーが品質にこだわる日本への供給に消極的だということ。その中で、新たに契約したサプライヤーは積極的に日本へ進出していきたいという考えを持っていること。品質面・安全面に対する要望を汲み取ってくれる会社だということ。そういったメリットを、お客様と対面で丁寧に伝えていった結果、徐々に引き合いを増やしていくことができました。

新留 卓

食を通じて人々の健康に貢献したい

今扱っている原料を活用した商品を開発し、新しいビジネスを生み出したい。それが、僕の目標です。
長寿大国の日本においては今後、病気になってから身体の不調を直すことよりも、病気になりにくい心身をつくり、健康を維持する「予防医学」が進んでいくことになるでしょう。そのときに、僕は「食」の面から人々の健康に貢献していきたいと考えています。僕の扱っているナッツ類やドライフルーツは栄養価の高い食品です。たとえば、くるみには「抗酸化作用」という身体の老化を抑える作用があります。そういった成分を利用した商品を開発し、薬にとって変わるものとして広めていくことで、もっとナッツやドライフルーツを食べる習慣が幅広い年代において根付いていければ…と目論んでいます。そしてゆくゆくは、お客様と共に開発した商品を海外に発信していきたいですね。